音楽をもっと身近なものにするために、ヴァイオリンを中心にさまざまな楽器編成で、演奏機会の少ない現代・近代の作品を取り上げて、室内楽コンサートを行っています。初めて聴く音楽に耳を澄ます楽しみを味わってください。
カルチエ・デテ2010 トピックス01
カルチエ・デテ2010トピックス・01
じつはレジスにはすでに会っている。昨年のデテのエディットの横浜でのコンサートが終了してすぐ、アヴィニヨン・フェスティヴァルへ行くことにして、パリのリヨン駅からTGVに乗る午後の昼前にヴィレット運河のはじまるスタラングラッド駅近くの指定されたカフェにいった。ここは、ペニッシュオペラの最寄り駅なので、勝手知ったるなんとかだが、滞在先の友人宅が引っ越したばかりのはじめてのカルチエだったので、そちらからの乗換にちょっと迷ってしまった。パリは東京とくらべても小さな街なので(パリジャンたちはどうも30分もメトロに乗るのは面倒らしい)、だれもが中心街にいるようなものだが、あとで地図を見たら、歩いてもそれほど遠くなかった。

さて、ピアノの内部奏法はないよねえ?とか気になることをたずねていたのに、プログラミングのことになると、なんと弦楽四重奏はできないかといいだしたので、あわててしまった。カルチエでは、ほとんどトリオまでの編成がおおかったし、エディットのさまざまな編成のコンサートが、当初より以上にヴァライティにとんでいてよかったと思えたので、この思いがけない提案に、すこし躊躇したが、まあ、とりあえず、弦楽四重奏はやったことがない(じつはこの編成は避けていたというのが本当のところだが、まあ、その話はそのときにはしなかったし、ここでも次回に回しておこう)とか、固定メンバーでないといった、こちらの現状を話すにとどめて、持ち帰って相談すると誰かの答弁のようにごまかしておいた。ランチの準備をしているギャルソン(そんなよびかたをしても当節返事もしてもらえないだろうけれど)にカフェだけといって隅っこのテーブルに押しやられながらも資料やCDや楽譜の受け渡しを済ませて、出るときもだれもいないカフェを出た。忘れたというか、このランデヴでできなかっとことといえば、寝起きのまま、あわてて出てきたようなレジスの写真をとることくらい。(アヴィニヨン行きが当初の前日になって、急遽午前中に変更してもらったのはこちらです。念為)それにしても、もっとパリの中心で待ち合わせればよかったのかもしれない。

東京に帰ってからも弦楽四重奏には議論沸騰した。まだまだエディットのコンサートの余韻が強かったし、そちらの方向へ頭を切り替えるのに、しばらく時間がかかった。暗い、地味だ、人が来ない、などといった意見に、結局のところ、もちろん楽譜を見てみるまではという留保つきにしろ、レジスの『愉快な不協和音』に賭けてみることにしたのだ。受け取ったりすでにもっていたCDからは(そのときには)弦楽四重奏なんて想像を絶するようなことでしかなかったけれど、このミスマッチはいいかもしれないとみんながだんだんと思いはじめたのである。(というわけで、弦楽四重奏のマイナスイメージを払拭してくれるような、かといって楽しいだけではない諧謔あふれたレジスの音楽にどうぞ、ご期待ください)

しかし、その後、じつは弦楽四重奏の4番のほうは初演になるが大丈夫かとか(どうせ手書き楽譜だろうし、どちらでもかわりないような気がするが、アルチストでない暢気さゆえだけだろうか?)、ピアノは組めないかとか、ワタル(宮川さん)の作品も演奏できないかとか(弟子作品の提案はパリでもきいていたけれど、まさかジャポネとは…)、フェースブックの友達申請するとか(レジスが日本語をしゃべりはじめるとか)の連絡があって、メールは便利の反面、五月雨式やりとりはたいへんだけど、結構楽しんでいるのかもしれない。

当初、予定していた、六重奏はこんなんです。全曲聴けます。

Uusinta performing Régis Campo's Pop-Art Part 1 5:27
Uusinta performing Régis Campo's Pop-Art Part 2 6:15