音楽をもっと身近なものにするために、ヴァイオリンを中心にさまざまな楽器編成で、演奏機会の少ない現代・近代の作品を取り上げて、室内楽コンサートを行っています。初めて聴く音楽に耳を澄ます楽しみを味わってください。
いちまんきろー04
CanalVillette.jpg


ペリフェリックとよばれる、パリの境界を走る環状道路を背景とし
たヴィレット公園には、コンペティションの前からもともとあった、
マルシェの鉄骨とガラスの建物やセーヌとマルヌを結ぶヴィレット
運河など、さまざまなものが組み込まれている。公園の中心部を横
切る運河を、市内の中心部のほうへ戻ると、もう一回り小さな昔の
境界線上を高架で走るメトロ2号線のそばの昔の税関の建物ヴィレ
ット門までの水面は幅も広びろとして気持ちがいい。

管理された運河の水量は、セーヌと違って上昇することもなく、遊
歩道すぐ近くまで水面が迫っている。ましてや、どこかのように安
全性のためだけにフェンスが設けられているわけでもない。このよ
うにして都市の風景はあきらかに変わってくる。例のフォリィは、
コンペの敷地をはみ出したこの運河沿いの同じ軸線上にも並べて提
案されていた。もちろん、その部分は予算などつかないけれど。

そのヴィレット門ちかくに、二艘の赤と緑に塗り分けられたペニッ
シュとよばれる平底河船が浮かび、そこで、室内オペラを上演して
いるひとびとに出会ったのは、もうひと昔ちかく前の話だ。そのこ
ろは、ヴィレット門の内側のすぐの、サン=マルタン運河のほうに
係留していたが、河幅も狭くあまりよい場所ではなかった。

今回の滞在中に、このペニッシュでの公演がないことは、出発前か
ら知っていたけれど、当日の朝になって、元アドミから連絡があっ
て、プログラムはよく知らないけれど、一日中、身体振りとか人形
遣いとかのスタージュをやっていて、久しぶりに行くからくれば、
と連絡をもらっていた。オペラをやっていても、当然のことながら、
このような課題も重要なのだ。

すでに午後遅く、べつの劇場の予定をいれてしまっていたけれど、
そこからもすぐだし、ちょっと顔をだすことにした。待ち合わせて
いたカフェは閉まっていて、そのとなりにできていたペニッシュの
事務局の前に貼ってあったちらしを眺めながら、別の新しいカフェ
にでもはいろうかと思案しながら相手を待っていた。こうして劇場
があると、カフェなども増えてくるのも、あたり前のことだろう。

ペニッシュでは、ディレクトリスみずからが扉を開けてくれた。議
論沸騰というほどのこともないけれど、参加者全員がまちまちに意
見を述べ、(こういうやりとりが、やらせ、などなくとも、当たり
前にできることは、いかに健全なことだろうか)コンフェは、まも
なく、お昼休憩になってしまい、どうするのというので、残ること
にすると、ワインとリエットのお皿を出してくれた。

最初にここにやってきたときは、とにもかくにも、はじめてのこと
で、河船の構造やら、舞台の設営やら、そのときやっていた公演の
奇妙な舞台装置に、おどろくばかりで、こうして、ゆっくりと(も
ちろん、その後何回か、公演を聴きに来ていたけれど)丸窓から覗
き見る、すぐ近くの水面の揺らいでいる波などをながめる余裕なん
てなかった。

以前には走り回っていたここのディレクトリスも、今回は、ゆった
りと落ち着いて、みなに気を遣っているのがおかしかった。食事が
終わって、ちょうど、午後の部が始まるときになって失礼すること
にすると、ここはレストランじゃないのだから、つぎは公演を観に
来るようにと、釘をさされてしまう。

→→→→→ラ・ペニッシュ・オペラについてのレポートと図面入り
ポスター(A2版4折り、日本語版、1998年)を希望のかたにお送
りします。メーリングリスト登録フォームから、送付先住所とその
旨、ご記入の上、お申し込み下さい。
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