音楽をもっと身近なものにするために、ヴァイオリンを中心にさまざまな楽器編成で、演奏機会の少ない現代・近代の作品を取り上げて、室内楽コンサートを行っています。初めて聴く音楽に耳を澄ます楽しみを味わってください。
カルチエ・デテ2010へのご招待
_______________________________カルチエ・デテ 2010 レジス・カンポ

プロジェPOQMについて

パリの北東、歩道用太鼓鉄橋で名高いサン・マルタン運河ªに浮かぶ二艘のペニッシュ(平底はしけ船)で室内オペラをやっていたミレイユ・ラロッシュとの出会いが、このプロジェクトのそもそものはじまりである。このグループは、すぐ直前にも「東京の夏」に来日して好評をはくしていたが、もう前世紀末になる冬のパリに着くなり、夕食もそこそこにセーヌを渡ってでかけていった『ラ・ペニッシュ・オペラ』の魅力にはまってしまったのかもしれない。

その直後、横浜にやってきたミレイユは、活動の困難さをかたるなかでも、もちつづけているモットーとしてのプログラミングをあげ、あまり上演されない演目とともに、新作初演をおこなっていることを強調していた。ちょうど、演出家としてオペラ・コミックでの活動もはじめたばかりのころだったが、百席もないせまい「ペニッシュの空間がなによりもすきなのです」と語っていたことを記憶している。そんななかで、「月曜のコンタンポラン」(いうまでもなく、かの地の毎週月曜は劇場休演日)という現代音楽シリーズを開始し、年間4回ほどだが、ひとりの作曲家にテーマをしぼったコンサート・プログラムを組んでいた。

ミレイユが語っていたプログラミングのことを念頭において、こちらのカルチエミュジコははじまったが、いまふりかえってみれば、そのエスプリを踏襲できているような状況ではとてもなかった。そのなかでのこのようなプロジェクト(すでに、なんらかのかたちで初演の機会のあった作品はあるにせよ)は、なかなか実現にいたらなかった。それでも、昨年になってやっとエディット・カナ=ドゥ=シズィに新作委嘱をして、その無伴奏ヴァイオリンのための『碎けてもあり、、、』を初演した。今回、ふたりめのレジス・カンポに委嘱をすることができ、プログラムも、昨年同様、ひとりの作曲家の作品を集めたコンセール・ポルトレ(室内楽作品集)となる予定で、このことによって、あるひとりのたぐいまれな作曲家の音の世界を堪能できたと思っていただければ、さいわいである。

ª現在は、メトロ高架駅をはさんだ反対側のヴィレット運河に係留中

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