音楽をもっと身近なものにするために、ヴァイオリンを中心にさまざまな楽器編成で、演奏機会の少ない現代・近代の作品を取り上げて、室内楽コンサートを行っています。初めて聴く音楽に耳を澄ます楽しみを味わってください。
ブリュノ・マントヴァーニ ビオ
パリ南郊外のシャティヨン市で、イタリア出身の父とスペイン出身の母親のもとに生まれたブリュノ・マントヴァーニは、10代後半に南仏地中海側スペイン国境のペルピニヤンの音楽学校において、本格的にピアノ・ジャズなどの勉強を開始したが、その後、パリコンセルヴァトワールにすすみ、作曲・音楽史・美学・電子音響・オーケストレーションで賞を獲得した。ひきつづき、ルーアン大学の音楽学博士課程、ロワイヨモン修道院の作曲コース(1995年)とイルカムのカーシュスの電子音楽コース(1998/99年)で学業を終えた。

その後、ノルマンディの10月フェスティヴァル(2001年)、フランス外務省派遣プログラムのローマ賞場外プログラム(2002年ボローニャ)、ヴィラ・メディシス(2004−2005年ローマ賞)、ブザンソンフェスティヴァル(2006−2007年)にレジデンス作曲家として招かれている。2006年のフェスティヴァル・ミュジカでは、テーマ作曲家としてフランソワ・レーニョの台本によるオペラ『もうひとつのサイド』(7人の歌手とソロ・パーカッションとオーケストラのための)を書き、初演されている。

1999年のヴィオリンと電子音楽のためのコンチェルトでシュトゥットガルトのコンクールで一等賞を獲得したのをはじめ、2000年代にはいって、室内楽をはじめ、オーケストラやアンサンブルの作品をコンスタントに書いている。室内楽曲では、ピアノ・ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・フルート・クラリネット・マリンバ・アコーディオンのソロのための作品をはじめ、デュオ・トリオのほか、2曲の弦楽四重奏曲、五重奏があるが、今回はピアノのはいっていない5作品をとりあげる。

またコンセルヴァトワールで師事したギィ・レベルの影響で4曲のカンタータをはじめとする声楽曲も多い。
2011年にはオペラ・バスティーユでロシアの反体制派の女流詩人の息子レフとの精神的葛藤を描いた2曲目のオペラ『アクマトゥーヴァ』(台本C・グリスティ)がオペラ・バスティーユで委嘱・初演され、反骨の芸術家をあつかったオペラとしてヒンデミットの『画家マチス』を想起させられる。また、これに先だって、2009年には仏陀の悟りにいたるまでをテーマとしたバレエ『シッダルタ』がおなじくパリ・オペラ(ガルニエ座)で、アルメニア出身のプレルジョカージュの振付で初演され、DVD化されている。

マントヴァーニは、オペラ・声楽曲における台本作家のみならず、映像作家から料理人にいたるまで、さまざまなジャンルの芸術家とのコラボレーションが作品に反映されており、また、ラモー・バッハ・モーツァルト・シューベルト・シューマンなどの音楽史への言及や、ジャズやオリエント音楽への参照も、特徴としてあげられるだろう。

マントヴァーニの作品は、著名なソリスト(M.ダルベルト、B.ヘンドリクス、P.メーヤー、E.パユ、J-G.ケラスほか)や指揮者(P.ブーレーズ、L.キュニオ、P.エトヴォス、E.クリヴィヌ、J.ノット、F-X.ロース)・オーケストラ(バンベルク交響楽団、フィルハーモニック室内楽団、フランクフルト放送管弦楽団、ルツェルン・アカデミー、パリ管弦楽団)およびアンサンブル(アルトナンス、アクサンチュス、アンテルコンタンポラン、TM+、ダネル・クワルテット)によって、パリの音楽都市、シャンゼリゼ劇場、サル・ガボーをはじめ、リヨン・トゥールーズ・リルなどの国内、また国外ではルツェルン・ケルン・アムステルダム・NYなどで演奏されている。

録音も多く、マントヴァーニ作品をフィーチャーしたものから、演奏家のアルバムに組み込まれているものまで、またコンチェルトやオーケストラ曲からアンサンブル、室内楽曲まで10枚以上がリリースされている。

2010年にはパリコンセルヴァトワールの院長に36歳という若さで就任して話題を呼んだ。
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