音楽をもっと身近なものにするために、ヴァイオリンを中心にさまざまな楽器編成で、演奏機会の少ない現代・近代の作品を取り上げて、室内楽コンサートを行っています。初めて聴く音楽に耳を澄ます楽しみを味わってください。
印田千裕 《カルチエミュジコ以外のコンサート》
Chihiro INDA violon

印田千裕 ヴァイオリン


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                ▶︎▶︎カルチエミュジコ
                ▶︎▶︎これからのコンサート
                ▶︎▶︎これまでのコンサート



B→C バッハからコンテンポラリーへ 192
印田千裕(ヴァイオリン)
2017年5月16日(火)19:00
東京オペラシティ リサイタルホール

  ▶︎▶︎コンサートの詳細
印田千裕 《これまでのコンサート》
Chihiro INDA violon

印田千裕 ヴァイオリン


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                ▶︎▶︎カルチエミュジコ
                ▶︎▶︎これからのコンサート

カルチエミュジコ
ヴァイオリン、チェロ&ピアノソロ デュオ トリオコンセール
QUARTIERS MUSICAUX
VIOLON VIOLONCELLE & PIANO SOLO DUO TRIO CONCERT

2017年4月9日(日) dimanche 9 avril 2017


京都でのはじめての自主公演、建築家としても知られるI・クセナキスと、その弟子であり現在フランス内外で活躍するP・デュサパン、ともに異色の歩みから独自の音楽世界をつくりあげた2人の作曲家の7つの室内楽作品をプログラムしました。演奏は、2012年より東京でのカルチエミュジコに出演しているヴァイオリンの印田千裕、日本センチュリー交響楽団のチェロパートのホープとして期待される渡邉弾楽、フランスで研鑽を積みクセナキスからも高い評価を受けた後、京都を中心に内外の作曲家の初演を手がけるピアニストの森本ゆり。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

10回の東京公演を終えての初京都公演。「パリ〜京都」という妙にしっくりくるタイトルは粋で素敵ですが、対峙する作品は絶大でした。特にクセナキスは超難曲で、一度は途方に暮れましたが、私に新たな視点をもたらしてくれました。共演者がこちら在住なため充実したリハーサル滞在もさせていただき、新鮮な気持ちでコンサートを迎えることが出来そうです。(印田千裕)

                
カルチエミュジコヴァイオリン&ピアノデュオコンセール vol.2
QUARTIERS MUSICAUX VIOLON & PIANO DUO CONCERTS vol.2
2016年11月26日(土) samedi 26 novembre 2016


7月に続く、フランスのヴァイオリンとピアノのデュオ作品のコンサート。時代も下った第2弾のプログラムは、1970年以降のポスト・ソナタの時代、サーリアホ、フィンズィ、ヴィヴィエ、タンギィ、ペク、マントヴァーニ、ルノの作品をとりあげます。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

カルチエミュジコの演奏会出演が今回で記念すべき10回目となりました。先日出会ったロダンの言葉「諸君の行き当たった所からおやりなさい。最初諸君の眼にとまった所に立ち停まりなさい。そして勉強なさい。すこしずつ統一がついてくる。(高村光太郎訳)」いつの間にか接する機会が増えた現代曲の世界ですが、少しは成長出来ていると良いなと思います。(印田千裕)


カルチエミュジコヴァイオリン&ピアノデュオコンセール vol.1
QUARTIERS MUSICAUX VIOLON & PIANO DUO CONCERTS vol.1
2016年7月1日(金) vendredi 1er Juillet 2016


フランスのヴァイオリンとピアノのデュオ作品を集めたコンサート第1弾。イタリア・バロックからロマン派の時代にソナタ形式が興隆をきわめ、この編成のためにも多くの作品が書かれました。今回は1930年代以降の、いわば「遅れてきたソナタ」を中心に、現代に連なる予兆を感じさせるコンサートです。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

カルチエミュジコの演奏会に出演するようになって数年、今回は比較的古い年代のプログラムです。ソナタ3曲を含むリサイタル並みのボリュームでしたが、フランスと日本、時代の流れを体感する良い機会になりました。その後の年代へ進むシリーズ第2回のプログラムも楽しみです。イギリスに留学していた私としては今、EU離脱のニュースが目下一番の関心です。(印田千裕)


フランス風ピアノトリオのあたらしいかたち
Les NOUVELLES FORMULES de PIANO TRIO à la FRANÇAISE
カルチエミュジコ ヴァイオリン、チェロ&ピアノトリオコンセール
QUARTIERS MUSICAUX
VIOLON, VIOLONCELLE & PIANO TRIO CONCERT

2015年11月21日(土) Samedi 21 Novembre 2015


バロック時代にさかのぼる古いスタイルであるピアノ三重奏は、いったん廃れたのちに新古典主義として復興しましたが、それらと一線を画するあたらしいかたちとして、フランスの作曲家たちが取り組んできたピアノ三重奏曲(フィンズィ、ダルバヴィ、エルサン、ジョラス)をとりあげます。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

最近、あらためてステージが本当に好きだなぁと感じます。演劇もダンスも音楽も、演奏するのも観る側も。神経を研ぎ澄まし、何かが生まれるその瞬間 に立ち会えること、各々が自由に思いを巡らせながらも何かを共有出来るということが幸せてです。先週はパリでテロがあり、世の中では大変な事が沢山起こっていますが、一日も早く、世界に平和が訪れますように。(印田千裕)


エイジアンズ・イン・パリス カルチエミュジココンセール クワチュオール
"ASIANS IN PARIS" QUARTIERS MUSICAUX CONCERT QUATUOR
2015年5月31日(日) Dimanche 31 mai 2015

音楽家はなぜパリを目指すのか。フランスの音楽潮流とそれぞれの属する文化の相克と融合、1950-2010年代にパリを目指したアジアの作曲家たちの弦楽四重奏曲をとりあげます。(尹伊桑、ヒーラ・キム、田蕾蕾、野平一郎、グエン・ティエン・ダオ、丹波明)
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

設計図を基に何かを組み建てるような作業。見本もなく、出来上がったものも肉眼には見えません。でもその一瞬一瞬、その空間にたしかに何かを共有しているというこの感覚がとても好きです。6人の作曲家による、全く違った6つの作品と同時に向き合うことは、難しくもあり、面白い時間です。明日は現実に戻って親知らずを抜く予定です。(印田千裕)


カルチエドトンヌ2014
ブリュノ・マントヴァーニコンセールポルトレ室内楽作品集
QUARTIERS D'AUTOMNE 20I4
Bruno MANTOVANI CONCERT PORTRAIT

2014年11月29日(土) samedi 29 novembre

パリ南郊外シャティヨン市生まれ、地中海近くのペルピニヤンの音楽学校から音楽の経歴をはじめ、以降多彩な作品を数多くつくり、若くしてパリのコンセルヴァトワールの院長となった気鋭の作曲家、ブリュノ・マントヴァーニの室内楽作品をとりあげたコンサートです。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

よく音楽は時間芸術と言われますが、構成やストーリーに安心して身を委ねられるタイプの音楽に対し、現代音楽は無時間的な空間に放り込まれたような緊張感をもたらします。譜面はひたすら難解で目まぐるしく、時折コンピュータに任せたくもなりますが、響きやリズムを一瞬一瞬共有することでこの空間が作られるということを、実感しています。(印田千裕)


スイスからの風
カルチエミュジコ ヴァイオリン、チェロ &ピアノ トリオコンセール
le vent de la Suisse VIOLON, VIOLONCELLE & PIANOTRIO CONCERT
2014 年5月10日(土) Samedi 10 mai 2014

ジュラ山脈の向こうからフランスへ、「スイスからの風と題して」、オネゲル、フーバー、ホリガー、シュニーダーら、スイスの作曲家の作品をとりあげます。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細 

今回はスイスの作曲家を集めたプログラムですが、譜面を見て、さすが時計の国…という印象を受けました。精巧に作られた歯車のような音列に心が折れそうでしたが、ぴったり噛み合ったときその奥に垣間見える世界が、モチベーションになりました。ご自身も作曲をなさる、素晴らしい音楽家のお二人と共演させて頂けることを光栄に思います。(印田千裕)


カルチエドトンヌ2013
パスカル・デュサパン コンセールポルトレ室内楽作品集
QUARTIERS D'AUTOMNE 20I3
Pascal DUSAPIN CONCERT PORTRAIT

2013年11月30日(土) samedi 30 novembre


フランスのナンシー生まれ、クセナキスの弟子としても知られ、芸術・科学・美術を学び、異色の道筋をたどり独自の音楽世界を築いた作曲家、パスカル・デュサパンの室内楽作品をとりあげます。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

毎回難しい譜面には挫折しそうになりますが、実際音にし、形にしていくという作業はとても楽しいものです。時間を切り取ったような1つの空間を共有し、創り出すというよりはそこに生まれる何かを見守るような感覚で、今回も一瞬一瞬が発見でした。私の演奏する4つの作品はどれも性格が異なり、また沢山の出会いを貰ったような気がしています。(印田千裕)


カルチエミュジコ2013
丹波 明 コンセールポルトレ室内楽作品集
QUARTIERS MUSICAUX 20I3
Akira TAMBA CONCERT PORTRAIT

2013年3月2日(土) samedi 2 mars


フランスでメシアンに師事し、以後フランスで能音楽の研究のかたわら序破急理論という独自の作曲理念を生み出し作曲活動を続ける丹波明の作品と、丹波の原点ともいえるドビュッシーの作品をとりあげます。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

丹波明さんの作品は、演奏者にタイミングが任される要素が多く、弾く時々により変化の伴う偶然性の大きい作品です。とはいえ、同じメンバーで合わせをする度に自然とお互いの呼吸が揃ってくるのが心地好く、またそこで初めて作曲家の意図が見えてきたりと楽しい時間でした。今回はドビュッシーも交え、幅広い音楽をお楽しみ頂ければ幸いです。(印田千裕)


QUARTIERS D'AUTOMNE 20I2
カルチエドトンヌ2012
グエン・ティエン・ダオ コンセールポルトレ弦楽作品集
Nguyen Thien _DAO CONCERT PORTRAIT
2012年9月28日(金) vendredi 28 septembre


1940年ベトナム・ハノイに生まれ、1953年に渡仏、のちにオリヴィエ・メシアンに「みずからを見い出す道」に導かれフランス内外で活躍した、「東洋と西洋、二つの文明の相続人」を自認するダオの、弦楽作品のコンサートです。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

小さな音符がぎっしりと並び、複雑な記号や数字で埋め尽くされた、その美しい設計図のような譜面を前に、数字に弱い私は初め頭を抱えるばかりでした。でも実際に音を出し、皆で一つ一つ響きを確かめ合っていく作業はとても楽しく、沢山の発見がありました。ダオさんの作り出した音の世界を通じて、今また音楽の新たな魅力を感じています。(印田千裕)


フルート、ヴァイオリン& ピアノトリオ コンセール
FLÛTE, VIOLON & PIANO TRIO CONCERT
2012年6月21日(木) Jeudi le 21 juin 2012

フルート、ヴァイオリン、ピアノの編成で、デュオ(マクミラン、尹 伊桑、 ブーレーズ)とトリオ(八村 義夫、山本哲也、H.ツェンダー)の作品をお届けします。
 ▶︎▶︎コンサートの詳細

カルチエミュジコの演奏会には初めて出演します。今日演奏する曲は、それぞれに個性豊かな作品ばかりです。特殊奏法も多く盛り込まれ、ほんの僅かな変化がこんなにも豊かな色彩を生み出すのかと驚かされました。会場が一体となって耳を澄ませ、静寂の中に様々な“響き”を体感出来るような、特別な空間を創り出すことが出来れば幸いです。(印田千裕)


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            ▶︎▶︎印田千裕
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 ・ラチュウミア聴こっ!01-14
 ・ジェルヴァゾーニとクレール=メラニー・シニュベール
 ・グリゼー
 ・去年の秋のコンサートいろいろ(C.M.シニュベール 野平一郎ほか)
 ・新実徳秀の世界ー螺旋をめぐって:生命の原理ー
 ・1年以上ぶり(カルチエ・デテ2009おぼえがき)
 ・コンセール・ポルトレなのだ!
 ・丹波明 講演「音楽における伝統と創造」       など

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カルチエミュジコ パリ〜京都 XENAKIS × DUSAPIN ソロ デュオ トリオコンセール
QM52 kyoto_trio.jpgカルチエミュジコ パリ〜京都
ヴァイオリン、チェロ&ピアノ
ソロ デュオ トリオコンセール

QUARTIERS MUSICAUX PARIS〜KYOTO
Violon, Violoncelle & Piano
Solo Duo Trio Concert


ヴァイオリン 印田 千裕
 Chihiro INDA violon
チェロ 渡邊 弾楽
 Dangaku WATANABE violoncelle
ピアノ 森本 ゆり 
 Yuri MORIMOTO piano

ロームシアター京都ノースホール
Rhome theater kyoto North hall
 ▶︎▶︎アクセス


2017年4月9日(日)14:00
14h00 dimanche 9 avril 2017


 公開リハーサル開催!!
 4月6日(木)15時〜@スティマー・ザール(JR守山駅)
 入場無料・予約不要・未就学児入場可能
 詳細はこちら



ヤニス・クセナキス/ Iannis Xenakis (1921-2001)
■ユネム=イデュエ ヴァイオリンとチェロのための(1996)
□Hunem-Iduhey pour violon et violoncelle

■エヴリアリ ピアノのための
□Evryali pour piano(1977)

■風の中の麦藁 チェロとピアノのための
□Paille in the wind pour violoncelle et piano(1992)

■ディクタス ピアノとヴァイオリンのための
□Dikhthas pour piano et violon(1979)

パスカル・デュサパン / Pascal DUSAPIN (né en 1955)
■インヴェーチェ チェロのための
□Invece pour violoncelle (1991)

■2007年2月1日 ピアノのための
□1er février 2007 pour piano (2006)

■トリオ・ロンバック ピアノ、ヴァイオリンとチェロための
□Trio Rombach pour piano,violon et violoncelle (1997)


※演奏者・曲目は、変更される場合がございます。

チケット
【全自由席】前売/予約(当日は+500円)
一般 3000円 学生2000円 小中高生1000円
  (パスリゾーム・会員 各500円引)
チケット取扱い:
 ⚫︎カルチエミュジコ(サイドメニューのフォームからお申込みください) 
 ⚫︎ロームシアター京都チケットカウンター 
  オンライン(要登録、無料)/電話/窓口
  075-746-3201(10:00-19:00)
 ⚫︎京都コンサートホールチケットカウンター 電話/窓口
  075-711-3231(10:00-17:00 第1・3月曜日休館※休日の場合は翌日)

後援 日本現代音楽協会



パスリゾームは、現代音楽を楽しむためのメンバーシステムです。
カルチエのみならず、参加する現代音楽コンサートで割引料金でチケットを購入できます。
 →詳しくは こちら
 →パスリゾームのサイト


プログラムノート(4/9 パリ〜京都)
ギリシャ生まれでル・コルビュジエのアトリエに在籍した建築家としても知られるI・クセナキス(1997年京都賞受賞)と、その弟子であり現在フランス内外で活躍するP・デュサパン、ともに異色の歩みから独自の音楽世界をつくりあげた作曲家です。「重要なのはフォルムである。表現はあとからやってくる。」と語ったクセナキスと、師から受け取ったものをさらに自由に模索し続けるデュサパン、二人の作曲家が企図とした音楽のフォルムを感じとるひとときをお楽しみください。

クセナキス『ユネム=イデュエ』
晩年になって、呼吸法とヨガを学びながら、ヴァイオリンと奏者の身体性を模索していた世界的なヴァイオリニスト、ユーディー・メニューヒンの80歳の誕生日に献呈された(タイトルはヴァイオリニストの名前の逆さ読み)このふたつの弦楽器のための弦楽器のための作品は、16分音符単位の揺るがしがたい一音一音からなる厳格な音楽です。「全18小節、3分ほどの短い作品だが、全曲を通してフォルテッシモ、ヴィブラートをかけずに演奏される虚飾をいっさいはぶいた抽象的作品である。(中略)全体を通じて音の跳躍が多く、曲の終わりにはその幅は2オクターブ近くにまで広がり、最後はいいきったような形で曲が終結する」(『作曲のパラドックス』より)音楽の極限に位置する小品から今回のコンサートを始めます。

クセナキス『エヴリアリ』
タイトルは「沖合の海」あるいは「蛇の髪をもったメデューサ(ゴルゴン女神)」を意味します。樹木状の図形に由来する旋律的構造をもった作品の時代の最初のひとつです。前作の『ヘルマ』と比較しても、この2作目のピアノ作品はより天真爛漫で、激情的であり、スペクタクル的です。

まさにトッカータであり、才気煥発な名人芸が必要とされます。容赦ない16分音符の羅列と、力強さと、稀有なる絶頂への楽器のもつ音の響きが、4段の五線譜に5段目が付け加えられた中で、何度も繰り返されます。旋律的な大きな跳躍を伴いながら、ラインがうちやぶられる断続音による執拗な和音のブロックが交互に出現します。楽器の並外れた音域に魅惑されるでしょう。

クセナキス『風の中の麦わら』
ピアノの和音とチェロの旋律による、風とそれにそよぐ麦わらを表現しているのでしょうか。ゆったりとしたピアノによる両手のすべての指を使った10音の和音の羅列が、ほぼ小節ごとにフェルマータで立ち止まりながらはじまったのちに、長音に引き伸ばされた和音がディミニュエンドしていくなかで、チェロが満を持したように、ゆったりとした旋律を奏ではじめます。チェロの旋律がひと段落したのちに、ピアノの和音が(ひきつづき麦わらを揺らそうとする企図で)そこに介在するかのように挿入されます。ふたたび、ピアノにうながされるかのように、、チェロの旋律が再開され、やがて高音まで上り詰めたのちに、低音に以降しながら消え去っていくなかで、ピアノのフォルティシモの和音で曲の全体を閉じます。ピアノの美しい和音とチェロの雄弁な旋律の対比が見事な作品です。

クセナキス『ディクタス』
作曲家は「この作品は、ふたつの本性からなるひとつの人格のようであり、タイトルが意味する二元性のようです。この矛盾した自然が、ふたつの楽器の空間性において、ときとしてリズムとハーモニーを溶融しながら、さまざまなダイナミックスのフラックス〔流束〕のなかで現実化されている」と語ってます。

区切りなく演奏される大きく5つのパートに分かれた全体は、とても美しく、かつ表現的で輝かしい音楽が実現されています。シンクロしないままの多声のピアノによる導入部ののち、ヴァイオリンが8分音符で拍子を区切って演奏します。ピアノが非オクターヴの音階を奏で、下降のグリッサンドで駆け下りながらテンポを増します。第2部では、突如として下の〈レ〉で完全に凝固し、動かなくなります。第3部では、ピアノの介入によって補佐されたヴァイオリンが大げさなグリッサンドで開放され、高音の2弦による極限での非シンクロしたグリサンドのあと、低音のフェルマータに到達します。第4部では、ふたつの楽器による敏捷かつ目がくらむような32分音符が続いたあと、すこしずつテンポがおち、ピアノがひとりで、作品の冒頭と同じようなポリリズムを演奏します。第5部は、ヴァイオリンの速度の速い短いグリサンドによる輝かしいコーダののち、効果的で結語的な主音でもって、最後の〈ソ〉が荘重に伸ばされ、終了します。

デュサパン『インヴェーチェ』
数え切れないほどの空間的な分節であるトレモロ・運弓(弓の返し)・ハーモニクス・グリッサンド・4分音(微分音)などは、よく引用される演奏モードであり、現代音楽の遺産なのです。これにそって弦楽器の個人的方法論として、癖とかコツとかチック(痙攣)などをリストアップしたのちに、どのような場合にもこれらを使わないようにするという(タイトルは「…の反対の」を意味するイタリア語)矛盾に満足しながら、ゆったりとしてしゃがれていて、しかしかなりデリケートなこのお気に入りの楽器ために、かなり削減された暴力的な材料をつかって、作曲(構成)しただけなのです。

とてもリズミックで、多声による対位法的な媒介とは反対に音符化されたため、演奏家にとって、すべての運弓はかなり逆立てられた要素をもっています。そのため、演奏は聞かれるというよりも見られるという要素が大きいのです。このような拘束と、器楽的考察に基づくエクリチュール(書法)が、この作品に真のダイナミックな歩調を与えているのです。(パスカル・デュサパン)

デュサパン『2007年2月1日』
1530年からつづいているコレージュ・ドゥ・フランスの新しい芸術創造講座の2年度目の教授に、作曲家としてはピエール・ブーレーズにつづいて選ばれたパスカル・デュサパンは、2007年2月1日に開講講義(邦題『作曲のパラドックス』)を行いました。このなかで、ロラン・バルトの「音楽はけっして戻ってこないものである」という言葉を引用しながら、音楽を聴くことは「現前する感動の瞬間的錯綜による過去の要素を刷新する精神的変換」であると、一般市民である聴衆に問いかけました。その一方、作曲について語るために、「シンプルに創る」という法則のもとに、ひとつのピアノのための断章を作曲して、その作品をもとに、時間に沿って音楽を書くためには、待機することであり、時間を喪失することであると、作曲という行為について説明しました。この断章が、今回演奏するこのタイトルで出版されたのです。

デュサパン『トリオロンバック』
若い頃から、半音より細かい音程の微分音もちいて作曲していたデュサパンにとって、1オクターヴに12音しかないピアノは苦手な楽器だったのです。あるとき、フランスのピアニスト、A・プラネスの弾くヤナーチェクの譜めくりをしたときに、オクターブの力強さに驚かされたこともあって、ピアノのための最初の作品としてこの作品を書いたのです。テンポを頻繁に変化させながらも急ー緩ー急の3つの楽章は、まったく、様相が異なり、敵対すらしています。東ヨーロッパの音楽を好んでいたデュサパンは、そこのフォークロール(民族音楽)を取り入れてラインを創出し、そこから引用を噴出させるという複雑なプロセスをへて、さまざまに進路変更させながら、進捗させていきます。しかし、引用されている元の音楽も、自分で作曲した「贋」の音楽でであると明かしています。それぞれの楽章に登場するふたつの弦楽器による印象的な美しいソロのラインには、アラブ風な音楽を聴き取ることができないでしょうか。